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話の要約がヘタなひとというのは案外といるもので、要約がウマいかヘタかということを見極めるのには、そのひとが眠っている間に見た夢の中でヘンだったと思う夢の内容を簡潔に述べてもらうのが一番です。
語ってもらう夢は必ず眠っている時に見るタイプの『夢』にしましょう。
白昼堂々覚醒している最中に『夢』を見ちゃうひとや、いつまでもいつまでも地に足をつけず追いっぱなしの『夢』だけを見てしまいがちなひとが、時々いますね。そっちのタイプの夢は、語る時の要約がウマいかヘタかなんてコトよりも、健全な肉体に健全な魂が装備されているのかいないのか、というコトのほうが見極まってしまいますので注意しましょう。必ず、眠っている時に見た夢の話を引き出してください。
そのひとの話しが簡潔でかつわかりやすいものであったら、そしてそのひとが語った夢の内容の世界がありありと現実味を帯びて自分の頭に映像として浮かぶようであれば、そのひとにアナタはこう言いましょう。
「映画でも作ったほうがイイんぢゃない?」
しかし映画の制作費というのはかなりお高いようですね。
映画の1本でも作ろうかってな感覚で作るなんて「夢のまた夢」といったトコロでしょうか。
さて、長ったらしい話を簡潔にすることを要約と言いますが、世の中には要約すりゃぁええっちゅうもんちゃうやろぉ~、ということが山ほどございます。
中には要約したらアカンやろぉ~、というものまでありますのでご注意ください。
では要約すると意味が変わってくる日本の名文をご紹介しましょう。
清少納言『枕草子』
春はあけぼの
やうやう白くなりゆく山ぎは
少し明りて
紫だちたる雲の細くたなびきたる
夏は夜
月の頃はさらなり闇もなほ
螢の多く飛び違ひたる
また、ただ一つ二つなど
ほのかにうち光りて行くもをかし
雨など降るもをかし
秋は夕暮
夕日のさして山の端いと近うなりたるに
烏の寝どころへ行くとて
三つ四つ二つ三つなど
飛び急ぐさへあはれなり
まいて雁などの列ねたるが
いと小さく見ゆるはいとをかし
日入り果てて風の音虫の音など
はたいふべきにあらず
冬はつとめて
雪の降りたるはいふべきにもあらず
霜のいと白きも
またさらでもいと寒きに
火など急ぎ熾して
炭もて渡るもいとつきづきし
昼になりてぬるくゆるびもていけば
火桶の火も白き灰がちになりてわろし
簡単にこの現代語訳を軽めにやってみましょう。
春は夜が明けるころよね~なにげに白くなってく山際が若干明るくなるみたいな~紫っぽい雲が~たなびいちゃってるけど薄っ!的な?
夏はやっぱ夜?満月っしょ?闇夜サイコー!蛍がどんだけよ~て飛んでるのイイよね~一匹二匹でも逆にキレイけど~雨とか降るのもこの際イイカンジ~
秋は夕暮れじゃん?夕日で山の端とか近く見えちゃってるトコに、カラスが三羽四羽急いで帰って飛んでんの~!癒し、みたいな?てか~雁とかツルんで飛んでんのが見えて「ちっさっ!」てなったら意外にクるよね~!日が沈むじゃん?風とか虫とかの音が聞こえるわけ~萌え~~~~~!
冬は早朝じゃね?雪・雪・雪!霜しっろ!激寒いから~火ぃとか急いでつけんじゃん?炭をもって通ってく、みたいな?あるある~!昼になって寒いのこましになってきたらさ~火桶の火が灰になっちゃってありえな~い!
ま・このようなカンジの意味に捉えられてしまうような要約で、名文を短縮したいと思います。
秋になると「季節の変わり目」ていう独特の面白味がまだ出てくるよね