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『日本製』それはその昔、粗悪品の代名詞でございました。国産の肉や野菜が高価である事実を目の当たりにしている現代っ子には「日本製は高い」という意識が根付いていることでしょう。日本の技術が高く買われ、日本人の器用さが高く買われ、性能が良く値段の安い『日本製』は多くのジャンルで重宝されています。かつての「粗悪品」のイメージを覆し『信頼できる日本製』になったのです。
ニッポンのジャパン力とは何でしょう?国際的にみれば時にブランドにまでなっている「メイド・イン・ジャパン」なのに、国内でのジャパンはいい加減なことばかりが発覚してしまいます。
そこで当研究所は、戦後からのジャパン力に着目してみました。平成のジャパ~ン力ではなく、あえて戦後復興期から高度経済成長期にガッツを見せた先人のジャパン力で勝負するのです。そこには物資の乏しさ、創意工夫がありました。便利を作りだす能力は不便の中から育ったものでした。そして何より、地味なコツコツがあったはずなのです。いつの間にかニッポンは華美なひと儲けに現を抜かすようになってしまいました。地味にコツコツと努力することをよしとしなくなって久しい平成の昨今では、なんでもコンピューター処理です。そんな現代で熱いのは、人間ではなくパソコンの裏とエアコンの室外機なのです。
当研究所は、地味にコツコツとはどういうことなのか、熱いとはどうゆう人間のことをいうのか、それを額面通りに平成っ子に訴えてゆきたいと考えております。ですからの手作業、ですからの隙間活動です。そしていついかなる時でもその内容は熱い!のです。暑苦しいほどに。
地味なコツコツで暑苦しいほどの熱い内容を基本理念に掲げている当研究所では、地味の限度を若干こえた白紙製本をまずは行います。再利用紙を使用しますが、その紙の種類には規定がありません。
紙の質やページ枚数、大きさ等々その時々で様々ですが、これは色々の恋々な再利用に至った経緯によるもので、「捨てる」ということを思い切れなかったからこその、産み出された創意工夫であると主張しておきます。そうこれが、ジャパン力です。
合言葉は「モッタイナ~イ」
3号ホチキスによるジョイント製本(針が手元にないという不測の事態が発生した際には和綴を採用)で、市販されている製本テープや、何かに使った余りの布テープを使用して仕上げます。
表紙や製造元表示のステッカーは当研究所の文明の利器パーソナルコンピューターで作っています。使っている機械がハイテクノロジーではありますが、やっている作業自体が地味にコツコツの繰り返しであるために、このステッカーを完成させるのに約一週間を要します。
再利用紙は主にページとして使用します。用無しになったカレンダーをリユースした場合なら、紙質は上等なのに片側しか文字が書いていないページで構成される本となります。
使い切れずに余ったさんすうノートの最後のほうや殴り書きの芸術が爆発した勢いでトばして抜けたらくがきちょうの途中のページなども当研究所はリユースしています。
人畜に無害なばかりか地球にまでおやさしいこの再利用紙使用のフリーペーパー『有料』は、ローコスト・ノンストレス・ノットフォーセールにシュガーレスと、とにかく省エネルギーですが手間だけが唯一、膨大にかかっています。
真っ先に省けるはずである手間をかけている理由は、無駄ともとれるこの手間を惜しまない作業こそが、ジャパン力の源だからです。
国産であるということ。それは悲しいかな必ずしも安心であることと直結しているわけではございません。高価であることを、国民が安心・安全の判断材料にするわけではないということなのです。
日本人の思う「国産」と外国人のみた「メイド・イン・ジャパン」との間に、少しばかりのズレを感じないでしょうか。
無駄を省いてきた我々日本人は、便利で合理的な生活とひきかえに、暇潰しの方法を忘れました。潰すべき暇がなくなり、暇潰しの方法を探る必要はなくなったのです。暇を潰そうとしなくても旅行会社が旅行のプランを考えてくれています。
このように楽しむプランまで自分で考えなくてもよい時代ですから、当研究所が地味にコツコツと熱くフザけたからといって、日常が変わるということはございません。同じ明日がやって来るのでしょう。万に一つ変わる何かあるとするなら、それはあなたかもしれませんね。それならば我々は言わねばなりません。…ご愁傷様と。
ゑすトリア研究所はこの度『有料』というタイトルのフリーペーパーを企画・制作いたしました。
御覧の通り手づくり風でも職人仕立てでもない、完全なる手作業です。
このフリーペーパーは当然のことながら無料ですが、他のフリーペーパーとの差別化を図るため、自由な工夫が施されています。
他のフリーペーパーが定期的に曜日や日にちを定めて発行しているのに対し、当研究所の『有料』は一日に三冊も発行したかと思えば、二カ月間平気で音沙汰が無かったりもします。
また、「フリー」の範囲を広く設定することで、情報誌としての情報量を「こんな情報を誰がいるか」や「いったいこれは何ぞや」というジャンルまでカバー出来ていますし、特別ふろくと謳っておきながらこれといって特別でもなんでもないふろくを付けるなど、とかく「フリー」に関しましてはこれ以上にないフリー感を全面に出して、手作業に没頭しています。
またその配布形態もフリーで、通常のフリーペーパーと明らかに違う点は「どこかしらに落ちている」ことだと言えるでしょう。もちろん、建物の入口などの無料誌ラック設置場所に、通常の無料誌と共に、ひっそりこっそりと紛れているという配布形態もないこともないわけですが、当研究所の扱いとしましては基本的に「奉納」の形をとることで決定いたしました。これに関しましては種々の形態がございますので、参考資料を示しながら、わかる程度に説明をさせていただきます。
「奉納」とは献上することでございます。差し上げること。ゑずトリア研究所は流行りも取り入れまして「エキマエ」というアイテムをいくつか作りました。これは販促グッズのポケットティシューの隙間に『有料』を挟み込んだ斬新なセット内容になっています。
どこよりもローコストをウリにしている当研究所は、この「エキマエ」のセットを作るにあたりポケットティシューを駅前で調達しました。無駄と抜かりがありません。
配布形態の前提でありますが、当研究所はヒューマンによるマンツーマンの冗漫は行っておりません。微専門的用語の乱用でなんのこっちゃわからんと存じますので端的に申し上げますと手渡ししちゃおらんということでご了承ください。よって、駅前配布スタイルであっても「エキマエ」セットは駅前で配っていることは一切無く、どこかに落ちています。
どこに落ちているかというのを限定できる定位置を現在のところもっておりませんが、当研究所では常に前向きな見当しかつけてございませんので、今後「定位置」を提供してもよいとお考えの企業様がおられましたら、テレパシーでご一報ください。たまにキャッチします。
このような状況があります故、しばらくの間『有料』はおおかた隙間に落ちていると考えていただければ結構です。ちなみに、「しばらくの間」という期間が具体的にどのくらいの長さかというのを当研究所が算出しましたところ、データ上では実質「一生涯」という数値が出ています。健全な隙間産業と言いふらしてもらえれば、青年実業家より聞こえが良く、また、活動の幅も狭まりより濃密な活動に集中力を使い果たせるはずですので、隙間があれば気に留めてみてください。密かにグニュリと喰い込ませております。
それが当研究所が行っている隙間活動「奉納の儀」でございます。遠目にはわかりにくかろうと思いますのでどうぞ、そちら様から近づいていただけますよう、心の中の奥底の手前の横の、向こう三軒両隣りより、切に願いまして配布形態の説明のほう終了させていただきます。
参考までにフリーペーパー『有料』の隙間活動「奉納の儀」は武道便所のグレージーなる公衆便所報告とのコラボ企画を水面下で実施中につき、公衆便所の予備トイレットペーパーの芯の隙間にアチョーと喰い込ませていたり、水洗タンクと壁の隙間にティヤーと喰い込ませていたりする場合もありますので、ご注視いただければ幸いに存じます。